躾について、Kママさんより質問をいただきました。
Kママさんからのご質問、以下抜粋↓
オーストラリア人の夫がいるのですが、躾をするに当たって、手を出すか、出さないか(脚やお尻をパチンと叩く程度です)夫婦で意見が分かれているので、ゆかこさんの意見を聞きたいと思ってメッセージしました。先日、娘が車の中で前の席をしつこく蹴る行為をしたため、私は何度も注意して(最初は冷静に彼女の気持ちも認めながら注意しましたが、何度言っても聞かず)脚をパチンと叩きました。それを見ていた夫は手を出す事に大反対で夫婦で意見が食い違い、口論となってしまいました。私は何度注意しても直らない場合、娘が相手に暴力を振るうった場合、最終手段として、お仕置きにパシッと叩く事も必要かな。と思っています。(何度注意しても行為は直らなかったり、明らかに娘に否があるからです)しかし、夫はどんな時と場合も手を上げる事に大反対です。ゆかこさんは手を出す躾についてどうお考えですか?そして、いかなる場合も手を出す事が反対な場合、どの様なアプローチで娘に態度を改めて貰う事、駄目だと言う事を分かってもらう事が出来ますか?
もしあなたが、人に叩かれたらどう思う?
結論から言ってしまうと、私は手を出す躾は、必要ないと思っていて、
そして、自分が人に叩かれたら、とても嫌なので、しない。というスタンスです。
(それでも、自分が超イライラしていると、そんな衝動にかられることは、もちろんあります。)
相手に態度を改めてもらおう。
駄目だということを分かってもらおう。
そう考える前に、ぜひ持って欲しい視点。
それは、なぜこの子は、その行動をしているのだろう?と自分に質問すること。
つまり、この行動、自分にとって嫌なこと=この子の行動は駄目なこと
このような結論にすぐいかないように気をつけるということ。
Kママさんの事例でみると
- ただ、「蹴ること」が楽しくて、遊びの一環としてやった行動かもしれない。
- ママ、パパとお話がしたくて、興味を引くためにやっている行動かもしれない。
あなたにとっては、とても都合の悪いことかもしれない=その行動は良くないこと
そう考えているかもしれないけど、
子どもにとっては、そうではないかもしれないということ。
2歳、3歳、4歳でも
言葉でのコミュニケーションを学んでいる子ども達には(大人もそうですが)
叩いたり、噛んだり、蹴ったりして、コミュニケーションを図ろうとしている。
そんな子どもの意図を感じ取れた時、私たち大人は、冷静にコミュニケーションが取れるのではないかと感じています。
注意をする時、何にフォーカスしていますか?
『最初は冷静に彼女の気持ちも認めながら注意しましたが、何度言っても聞かず』
あなたは、子どもに注意をする時、何にフォーカスしていますか?
気持ちを認めてあげることも、もちろん大事。
ただ、そのあとの注意の仕方によっては、子どもが更に大人の気を引くために
大人が注意していることを、やり続けるということが、起こります。
駄目なことにフォーカスせずに
やっていいことにフォーカスする。
素敵な半月も、見えている部分と見えていない部分がある。
私たちは、見えている部分にフォーカスしがち。
だけど、隠れている、見えていない部分をぜひ探してみてください。
それが、一つの注意の仕方です。
「車のシートを蹴るのはすごく楽しいかもしれないけど、足は自分のシートにくっつけておいてね!」
こんな風に言ってみるのもいいかもしれません。
蹴っては駄目!と言われると、ますます蹴りたくなるのが人間の心理。
注意をする=やっていいことを教えてあげる
これだけで、子どもの受け取り方が変わってきます。
- 走らないで!ではなく、歩こうね。
- 落とさないで!ではなく、机の上に置いておこうね。
ぜひお試しください。
その他のアプローチ
そして、この事例に対する他のアプローチがあるとすれば・・・
①窓の外から見えるもの、など、視点を変えて、子どもとお話をする。
要は、話題を変えてみる。ということ。
シートを蹴っているということには一切触れずに、お話をしてみる。
②しつこく蹴っていても、黙って待ってみる。
子どもは、大人の反応を見るために、蹴ったり投げたりすることが多々あります。
そんな時は、その行動に反応しないことが、行動を止めてもらうことに繋がります。
③そして、シートを蹴るという行為が車に乗るたびに行われているとしたら
車に乗る前に、子どもと一緒にルールを確認すること。
「車のシートを蹴ったら、前に乗っている人はどんな気持ちになるか覚えている?」
「車に乗っている時、自分の足はどこにくっつけておくと良いんだっけ?」
ここでも、「◯◯はしては駄目だよね。」という確認ではなく、
「◯◯をすることはオッケー」という確認をする方が、より効果的です。
あなたは人にどのように注意してもらいたい?
大人になった私たちは、人から注意を受けるということが
少ないかもしれません。
私が子どもの立場だったら、どのような声かけをしてほしいだろう?
どのように説明してもらえると分かりやすいだろう?
そんな問いを日々自分にしながら、子どもとの関わりについて
考えています。
0−6歳の子どもとの毎日を心地よく過ごすヒントが盛り沢山。
海外幼児教育現場で培ってきた経験、
我が子との関わりを含めて、
具体的例を混えながらお伝えしています。
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