世界が注目するイタリア発祥の幼児教育アプローチ「レッジョエミリアアプローチ」
この教育理念が生まれた都市、レッジョエミリアに教育研究に行った時に出会った言葉があります。
Childhood is not a preparation for life. Childhood is a life.
(John A. Taylor, Notes on an Unhurried Journey)
訳すると・・・
「幼少期は人生の準備期間ではない。幼少期そのものが人生の大切な一瞬なのである。」
これを聞いた瞬間、「ハッ」としたことを今でも鮮明に覚えています。
まだ娘は生まれていませんでしたが、仕事で関わっている子ども達の事がすぐに頭に浮かびました。
- 子ども達の「今、この瞬間」を大切に接する事ができているのだろうか。
- 今、輝いた目で話をしてくれていることを、私は真剣に聞いているのだろうか。
- 子どもが、今、真剣に向き合っていること、しっかり理解しているだろうか。
子育てにこの考えを当てはめた時に、思ったこと。
- 私たちは、子どもが何かをできるようになるための準備に追われていること。
- そして、そのプレッシャーに影響されてしまうこと。
歩けるように、ウォーカーを使うといいらしい
箸を持てるようになるために、お箸トレーニングを始めよう
子どもを預ける時に哺乳瓶で飲めるように、今から練習させなくちゃ
娘が生まれて、私も色々と育児の情報を読んで、焦っていた時期があります。
- 寝返りができるように、うつ伏せにさせて首を鍛えましょう。
- コップで飲み物を飲めるようになるために、マグマグで練習させましょう。
- 完全母乳だったけれど、預ける時に飲めないと困るから、哺乳瓶であげないとだめかな。
など・・・とにかく、次のステップにいくために、準備しなくちゃという気になっていたんです。
でも、その時々で、違和感があったりしたのです。
例えば、うつ伏せにさせてみたけど、娘はそんなに楽しそうじゃなかった。
これは続けるべき?
そんな時に、上記の言葉を思い出して、「いや、今できることを楽しめばいいんだ。」
そう思ったんです。
それから、うつ伏せにするのはやめました。
そしたらね、練習なんかしなくっても、娘の準備ができた時、勝手に寝返った。
コップも、練習だ!と思って、早くから飲ませてみたけど、上手くいかず。
こぼしちゃうし、毎回、床を掃除するのも面倒だな・・・。
そんな風に思った時、上記の言葉を思い出して、「いや、今できることに注目してあげよう。」
そう思って、練習はやめました。
そしたら、いつの間にか、コップで飲めるようになってた。
哺乳瓶も、母乳を入れて、旦那にあげてもらおうと試みたけど、飲んでくれず。
練習してほしいけど、飲まないものは飲まない。
そんな時、上記の言葉を思い出して、「ま、いいか。」
そう思って、練習やめました。
そしたらね、本当に必要になった時、娘は哺乳瓶からちゃんと飲んでくれたんです。
練習必要ないじゃん。
私たちは、「将来」のことに、目が行きがちで、もしかしたら、「今」というこの大切な瞬間を楽しめてないことが多いのではないか。
それって、すごく勿体無いことなのではないか。
だって、「今」はもう、戻ってこないから。
子どもの「今」はその子にとって大切な人生の一瞬
その「今」できることに注目しないで、前をみて焦る意味ってあるのかな?
「今」できることに注目して、「今」できることに喜びを感じる。
これが育児の醍醐味なんじゃないのかな。
子育てに息詰まった時。
悩みがあって、胸が苦しい時。
イライラしてしまう自分が嫌な時。
「幼少期は人生の準備期間ではない。幼少期そのものが人生の大切な一瞬なのである。」
この言葉を思い出してみてください。
子どもの事が、今まで以上に愛おしく感じるはずです。
子どもと過ごす「今」を心から大切に思う毎日になるはずです。
子どもの「今」を見ることが、子どもと心が通じ合うコミュニケーションをとる、第一歩。
0−6歳の子どもとの毎日を心地よく過ごすヒントが盛り沢山。
海外幼児教育現場で培ってきた経験、
我が子との関わりを含めて、
具体的例を混えながらお伝えしています。
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